現像上がりのスリーブをビューアーにひろげるまでハラハラしてました。
写真をかじった方ならお解りだろうが、構図の半分以上が黄色で占めている。
カメラはF5でも装着レンズは電気接点のない昔ながらのマニュアルタイプ。はて?露出値はどんな風に致しましょ・・と考え込んでしまいました。
測光モードは中央部重点測光で、出目数値のままでは仕上がりはアンダー。この構図で測光して、さらに1段分オーバー目に露出をかけてみたが正解だった。
プラス1段を基準に光り周りの強弱に応じ±1/3でいくつか撮ったがハズレはない。
ミヤマアカネの撮影ではフィルム2本と現像代をどぶ川に捨てたようなもので、いざ、撮影する段になって、その時のほろ苦い経験を思い出してしまった。
自らの花序の重さに堪えきれず、頭を垂れたセイタカアワダチソウ。
アキノキリンソウと同じアキノキリンソウ属なのに外来種、駆逐植物と言われ続けているんだな。なぜか「かわいそう」との感情が沸いてこない。
その理由の一つが強靱な生命力であり繁殖力なんだろうな。
でも・・でも・・生きているあいだ、そう言われ続けるなんて不憫だな。
そう思うと、ぶら下がったキチョウの魂にも慈愛めいた“ゆらぎ”があって、それが花序全体を優しく包み込んでいる風に感じないでもありません。
「大丈夫、オイラがそばにいてあげるから・・」
キチョウのそんな囁きが聞こえてきそうな昼下がりでありました。
RVP100 AI Micro-Nikkor 105 f/4s NikonF5 10月22日撮影
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