露の蝶・写真への思い入れが大きくなるほど評価がゆがむ


セイタカアワダチソウの花序にとまったモンシロチョウ。

晴れて、気温が下がったせいか、翅に水滴がびっしりと付いていた。

水玉のドレスをまとったように見え、その美しさに目を奪われたが、とまってる場所は藪の中。上下カッパで武装してたにしても蜘蛛の巣が行く手を阻む。

撮影を躊躇した。

ただ、眺めれば眺めるほど美しいんだよな。からだ全身にスレがない。そんなことで撮影に取り掛かったが、わずか3メートルの距離でさえ機材をセットするのに時間を要した。

三脚の脚の位置が決まらないのだ。藪の底はどんなだかわからないから、脚を長めに伸ばし刺し入れ、最後にガツンと体重をかけて安定させるのだが、これがうまくいかない。

やみくもに動けば蝶がとまってる植物に触れそうだ。触れてしまえばせっかくの水玉が振るい落ちてしまう。そうなったら万事休す。意味がない。だから慎重にならざるを得なかった。

セット後は背景に陽が当たり始めるまでジッと我慢。蝶が逃げていく心配はなさそう。

そんなことしながら撮影したのだった。

こんな背景が写真の見方を変えてしまうのだね。

「思い入れ」ってやつだ。

「思い入れ」は大概、正当な評価をゆがませる。

RVP100 AI Micro-Nikkor105 f/4s NikonF5 10月16日早朝撮影

[ad#co-1]

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

キタテハ 秋型バージョン・『フィルムの落とし穴』その2

銀鼠 ウラギンシジミ・ガムの包み紙が枝に絡まっている

関連記事

  1. モネの睡蓮のマネ Rollei Retro80s…

    Rollei Retro 80s Ai-Nikkor 35f/2s Niko…

  2. 赤く燃える・『海の日』に眺めた鳥屋野潟の朝焼け・…

    17日は久しぶりに朝焼けを観た。翌18日もそれなりの綺麗な朝…

  3. 冬のきのこ・シイタケに似てるような、そうでもない…

    この冬のキノコ、シイタケ? ヒラタケ? それとも他の種類でしょうか。…

  4. 山茶花の枯姿・ピントはどこに合わせればよいのでし…

    12日早朝、近くの公園で山茶花の枯れ姿を撮影してみた。カメラを持つと…

  5. 血管が詰まり、健康上よろしくない状態の冬柳・Ri…

    RICOH・GRⅢマスクの内側だけ蒸れちゃって、メガネが曇る。マスクを外…

  6. 名も知らぬ草・ミントな色彩にス~と落ち着いた・ポ…

    『身近な自然』をライフワークにして、気の向くままパシャパシャやっているつ…

  7. 逆光に近い状況でイトトンボをマクロモードで撮影す…

    RICOH・gr3x雨上がりの鳥屋野潟公園をカメラ片手に散策した。園…

  8. 令和の時代 初日の出・5月1日新たな門出の光・新…

    「5月1日の日の出」と言うことで令和の時代一発目の朝日です。「今日も…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

PAGE TOP
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。