RVP100 Ai-Micro Nikkor 105f/2.8s NikonF3
ギョッとしました。普段釣り人で賑わってる岸壁に貨物船が停泊してるのです。腕を伸ばせば船体に触れられるくらい間近な位置にあるのですから、大いに興奮しました。
撮りたかった正面からの構図が撮れるのです。
湾内は岸壁が直角になってるから、片方の岸壁からだとモロ真ん前になるのですね、それが「大いに興奮した」最たる理由なんですけど、同時に「失敗したっ!」と叫んでました。
目測で105㎜がちょうど良い、180ではデカすぎる。
そのレンズを持参してなかったのですね。
やっちまったです。撮れっこないから、家に置いてきてたのですね。
良い天気なのに、自分の不甲斐なさに腹が立ちました。
思い切って家まで戻ることにしました。
ところが道中に雲行きが怪しくなって、家に着いた頃には無情の雨、おまけに厚い冬雲で周囲は暗くなった。目まぐるしく変わる新潟初冬の天気に見計らったように嵌まってしまった。
諦めて自宅で女房の仕事の手伝いやったり掃除やったり。
神は微笑み女房は怒る
そんなことしてたら、何気に覗いた西の空に青空が!
一気に撮らないと!となりまして、言いつけられていた仕事は後回しにして、再度この現場に急行したのでありました(家に戻ってから4時間は経過してたかな)。
船はそのままの姿。
撮る位置に黒のワンボックスカーが停まっていたけど、持ち主はその脇で釣りしてた。
僕の尋常でない眼差し、訴えかけてる目線に直ぐさま反応してくれて「いいっすよ、ここ クルマ邪魔だったらどかしますけど」そこまで言ってくれた。
好青年である。
「クルマの脇腹から撮るから、動かさなくてイイスよ」オレ。
そう言って、あとは撮影に集中。
折しもどんどん晴れてきて、船体に影まで現れた。
リバーサルで6カット、モノクロで12カット、それぞれのフィルムを入れたf3を入れ替えレンズにあてがい露出とかピント位置を変えて撮影したのでした(3カット目から三脚を持ちだす)。
その後は船側にまわって年季の入った錆みたいなのをアレヤコレヤ水平なんか無視して撮りまくってまして、最後にあの好青年に「ありがとね」と御礼を言って家に戻りましたわ。
それでニコニコしながら家に戻ったのですが女房は口聞いてくれませんでした。
奥様の顔もある意味「鉄の顔」でございました。
*掲載写真はFacebookタイムライン等に投稿した写真とは別のカット
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