鷺の舞

夜明けの山陰は蒼く沈んだまま。

視線を足元に、雨溜を避けて歩きます。

そのうち頭上の枝葉から剥がれ落ちた雨粒が首筋を伝い、野道の両脇から迫り出した草藪が膝頭に触れ、ズボンが洗われて重くなっていく。

体の上下から濡れだして、へその辺りだけが妙に温かく感じてくる。

いつの間にか蚊が纏わり付いている。

虫除けスプレーで首筋、耳裏、額、腕、手、足首・・シュッシュしたのに。

左腕に止まった蚊めがけて右手を思いっきり振り落とす。

蚊はペッチャンコ。ぬめっとした黒い泥みたいになった。

不快指数が最高潮に達している中で皮膚を刺す蚊は完璧な攻撃対象。

煮えたぎったような怒りを小さな黒点めがけて爆発させた。

鷺草はこうした中で見つけた。

小径から開けた湿地に目をやるとポツポツと白点。

反対の沼地を覗き見ると、そこでは固まって咲いている。

併せて50株以上は優にあるだろうか。

気が付かなかったなぁ~

一体、いつからこんなになったぁ~

出会いはいつも突然だ。

驚いて、すぐにホッとする。そんな出会いは常に新鮮。

RVP100 Ai-Micro Nikkor 105 f/2.8s NikonF3  25日撮影 阿賀野市

【きょ】と読む。

花弁の下から茎とは別な管が3㎝ほど伸びているのが判るかな?

これ、この花の一部でこうした管を“距”と呼ぶのだそうだ。

ある本によると、この管の先端に蜜などが溜まり、そんでもって日を追うごとに先端部がポワ~と膨らんでいくんだそうだ。

ヘェ~、ウッソ~!

知らないことが沢山!

花を見つめる。

粗探しするんじゃなくて素直な気持ちで眺めてみる。

気分がス~と落ち着いていく。

雨が上がり、幾分明るくなった。

静かな心で(ホントかぁ~?)シャッターを押したのでした。

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朱色に染まる鳥屋野潟

ワルナスビ

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