見かけておきながら、その脇をすり抜けていたアキアカネ。撮りたいという欲求がなかなか沸いてこない。この時期、平地では何もかもが中途半端な色合いだ。
木々の葉は色付く前に舞い落ちたものも沢山ある。目の前の夏草が何故かうっとうしく、目を背けたくなるのは頭の裏側で草紅葉を描きながら見ているせいだ。
トンボにしろ、草木にしろ、さしたる感動も無く視界に入り、そして消えていく。
しかしなんだな、ありのままの姿を受け容れようとしないのも困りもんだな・・
そんなわけで、脳裏から忘れ去っていったであろうその姿を36×24㎜のフレームの中に当てはめて残してみた。これで、記憶が形になった。
なんてことない凡庸な畦道だけど、その場の光景はこのポジのおかげでいつまでも残ることになった・・そう考えればいいや。
構図で四苦八苦
レンズは55㎜のマイクロ。1/2等倍までだ。
オオアレチノギク?の頭頂部全体が収まる位置まで引いている。この塊を左右のどちらに配するかいろいろ試してみた。どちらに振っても煩雑な背景でない。
無難な構図は此方だろう。
トンボの体が右向きだから、そちら側を広く空けた。
その部分にセイタカアワダチソウの黄色い花序がボケて見えるのを意識している。
少し風景的に作画したつもりでいるが、だったらもう少しレンズを絞った方が良かったかな・・なんて後で思っている。
RVP100 AI Micro-Nikkor 55 f/2.8s NikonF5 10月28日撮影
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