カナブン/樹液を独り占め

そして、コイツだけが残った。樹液に集まったカナブンは五匹いた。

樹液の周りに等間隔で並んでいて、まるで花びらみたい。

「なんか面白そう」と思ったが、カメラを持ち合わせていない。急いで車に戻り、カメラと三脚を携えて戻る途中に、子供らがその幹を取り囲んでいるのが見えた。

「ヤバイ!」「やっちゃったかな?」・・変な予感。

何も知らないふりして近づいて「なんかいる?」と尋ねたら、

「カブトムシじゃないよ」と男の子A。

「カナブン、いっぱいいた」男の子B。

「へ~そんないた~?」引きつりながら驚きの表情を見せる私。

「んで、そのカナブン、どうなった?」事の経緯を聞き出そうとする私。

「あん?蹴ったら飛んでいった。コイツだけ残った」男の子B。

「よっぽど、腹減ってんのかな?」私。

・・そんなやりとりの後、雲間から陽が射してきたので、「写真撮りたいから、これで光を当ててくれる?」と自家製のレフ板を手渡した。

興味津々より明らかに「めんどくせ~」顔の面々。

「その位置から、ほれ、こうやって」

・・・そんなわけで、手伝って貰って撮影した1匹だけのカナブン。

男の子Cもいたが、その子だけ口を聞いてくれなかった。

空気読めなくてゴメンね。

RVP100 AI Micro-Nikkor105 f/4s NikonF5 三脚使用 レフ板(子供達)  8月上旬 新発田市

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