Ilford HP5+ 暗い被写体は苦手? 現像後の個人的見解

Ilford HP5+ Ai-Nikkor 35f2s NikonF3  14/11/2021

朝の8時を過ぎると人形の腰の辺りに陽が当たり始め、普通なら太陽が昇るにつれ、陽の当たる部分は足元へその裾野を広げていくはずが、この辺りではお店のシャッターを開けるみたいに光が上にも昇る。

周りの建物やガラス窓の照り返しによる分光のせいだろうが、なにか劇場で緞帳が開いていくみたいで、しばらく店の前に立ってその様子を眺めていた。

随分と長い時間立っていたと思う。

気がつけば(そうでなくとも)光はその強弱の区別がつかないほど満ちていて、影は出来ないまでも、カメラを構える気になるほどの明るさになっていた。

この店の前に置かれたお人形さんは過去に数回撮影している。

全て全身ショットだ。

当たった光の強弱を写真のアレンジに加えてみたくやったつもりなんだけど、露出を切りつめたぶんだけ顔の見えない下半身人形になったり、シマウマのようにゼブラ人形になったり。じゃあ、露出を切りつめないでまともにやってみようとやったら、今度は人形の背後の暗く落ち込む部分の階調に無理が出た。

そんなこともあって、今回は人形をバストアップ。

背後もそれなりに認識できる明るさになってから。

初めてのフィルム。安いから買った。T-MAXシリーズの半値。粒子が目立つよ・・とは聞いていたが、粒子が目立つ以上に階調が豊かなんじゃないかと勝手なんだが思ってる。

写真はネガのほぼダイレクトスキャン画像。スキャン時に粒子が荒立って目立つのを避ける意味合いもあってアンシャープマスクをOffにしている。スキャナーはNikon ED-V。

それでもお人形さんの表面はこんな感じだ。もともとこうなのか、フィルムの粒子が災いしてるのか、次回出掛けたらこの人形の表面をじっくり観察してみよう。

それにしても視線の先に何があるんだろう?

新潟市・上フル

現像

Silversalt Dev.(1+30)20℃ 12分40秒(30/60/1)二浴定着 5分、6分

1回目の定着を終えてタンクの蓋を開け定着の進行具合を確かめた。

ベースが透明に近い紫色。見たことあるようなベース色。そうだ、AcrosⅡである。アレと同じだぁ~。「ヌケが悪いんじゃない?」となって2回目を6分に。

結果、あまり変わらないベース色。

2回目6分にする必要なし。3分でいいかもしれない。

その後水洗いを入念に実行。

タンクに水を注入後、回転、倒立攪拌を経て排水、また注入し・・その繰り返し。結果は幾分薄くなった程度である。AcrosⅡはIlford に生産委託してるからベース色は同じなんだろうか。

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