ACROS100Ⅱ Ai-Nikkor 35f/2s NikonF3
嵐が去って(雪雲は佐渡という砦に遮られ新潟市をかわしただけ)浜にやって来た。冷え込んではいるが北風が弱まった分だけ体をこわばらせなくて済むし、何よりも雲間から陽が射しているのが嬉しい。
浜の模様が変わっていた。
穏やかな印象があった表層の砂は至る所で吹き飛ばされていて、小砂利や礫が剝き出しでゴツゴツした浜が広がっていた。此所にやって来るまでの道路には飛砂が雪のように堆積した吹き溜まりが沢山あったからある程度想像していたが、目にした光景は予想を遙かに超えていた。
砂は隙間や窪みに容赦なく流れ込んだのだろう、低かったところが高く、高かったところが低く窪んでいて、それだけ飛砂の勢いが凄まじかったことを物語っていた。
勢いが激しいときに車で来ていたから判る。
車体が小刻みに揺れる中、パチパチとフライパンに敷いた油が弾ける音が間断なく続いていたし。あの時思い切って外に出たんだ。おかげで防寒着の中には今でも名残の砂が残ってて羽織る度にパラッと落ちてくる。なんどもパタパタやってるにもかかわらずだ。
写真
傾きだした陽が当たってキラリ光って慌てて駆け寄った。
風紋がほどよく現れていて、画面に入るだろう範囲内には足跡が付かないように気をつけてはいたが、少しミスっている。右側ギリギリに僕の足跡が付いてたんだね。
それを避けて撮っている。左にそのぶんだけ振ったのだが、結果的に鈍く光った車体が画面にアクセントを与えてくれた・・と、考えている。
同じ構図で小刻みにレンズの絞り値を変えながら何枚も撮影した。
*撮影した12月中旬を回想しながら書いてます
D-76原液 20℃ 7分20秒(30/60/2) 定着1回目13分 2回目10分(30/30/2)
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