砂浜の油圧ショベル・何回撮りなおしたことか・これもその途中写真

Kodak T-MAX100 Ai-Nikkor 35f/2s NikonF3

風強いし、雨も。砂が飛んでないだけ。砂浜を歩くとキュッ、キュッと音がする。最初は自分の耳を疑ったね。風や波の音が激しい中でその音は鮮明に響いて聞こえるんだ。まさか?立ち止まって耳をそばだてる。雨粒がビニールヤッケやカメラの金属ボディーに当たって弾ける音、耳元でまとわりつく風あらし、そして波動。キュッ、キュッ・・音・・どこいった?また歩き出す。途端にキュッ、キュッとなり出すんだ。足音?近くの建物に反響してるんだ。これ、ホント!

この写真、フィルム3本目。情けない。12日早朝にやって来て写真撮って、数時間後に現像。標準現像でも(他の術を知らない)明るめに出た。荒れ狂う暗い日本海・・感じたのが、一切伝わってこない。午後になって再度やって来た。風は朝ほど強くないが、波が高い。雨も強い。一気に撮り出す。辺りの気になるものまでパワッと撮ってはタオルでカメラ拭いて、そしてパワッと。

13日の未明に2度目のフィルムを現像する。湯上がりの風呂場に干したネガフィルムをスッポンポン状態で、息をこらして眺めてみた。いやぁ~おかしい、どうした?。(現場の雰囲気に比べまだ明るい)。雨で黒ずんだ砂浜がカメラを露出オーバーへと導いたのか?時々空に向かってその露出も計って考えたつもりなのだが。

夜が明けて、復讐しに行く。気象条件は?。雨がより激しくなったかな、より冷たくなったかな。車から降りたら・・風も強いわ。カメラ構えるオイラの体が左右前後に揺れまくり。しゃがんでみても、安定度は変わらない。ズボンが風で煽られ、ケツから風が入り込む。冷たい風が金玉を撫でる。ヒエェ~となりまくる。1/1000でやってみた。f4から5.6。これでどうだっ!と。カメラは泣きそうなくらいビッショリだ(泣いている)。レンズの表面は水滴だらけ。ブロアー出して飛ばすも表面を流れる程度。ベロで顔をペロンと舐めると塩っぱいし。鼻水も出ててそれを舐めてもいる。

一度退散。胎内市へ向かう。実家の用事を済ます。その帰りにまたまた現場にやって来た。フィルムの残り駒を撮り終えるためもあるんだけど、目指す相手はやっぱりこのショベル。畜生!どうにでもなれぇ~。小便我慢しながら写真撮る。いっそのこと撮りながらしちゃおうかな・・ともなる。しなかったけど。いや、ちょっと漏れたな。したか、しないかも判らない!

結果は見事な惨敗。3本目の現像は14日月曜未明に敢行。会社から戻って風呂場に干したネガを六駒ごとハサミでチョキンする。ルーペで覗く事も無く、ライトに透かして溜め息が出た。グワ~と疲労感に襲われる。やけ酒だぁ~。目の前のネガ・・なんとも穏やか、何にも主張しない。雨降ってるのか、曇ってるのか、風あるのか、朝なのか夕方なのか・・肉眼で見たそのものの姿さえ伝わらない。

こうまでしてモノクロフィルムに拘る理由なんだろう?。風呂場に干したネガは乾いてないし。この季節だからかな。スキャンすれば小さなゴミの結構な付着(乾ききってないから?静電気?)、何度もスキャンのやり直し。燃焼し費やした労力を考えるとガックシで、肩を落としたワタクシでした。

なにが足りないんだろう?

操車場の踏切跡・労働者の行き来した通り道も草葉の陰

冬の日本海で見つけた色・冬の日本海は何もかも色褪せて見える

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