風雪で折れ曲がり、朽ちた蓮の茎が思わぬ線画となって僕を楽しませてくれる。
夜明け間もない蓮沼の水面では楕円、三角、四角、しかも大小様々な模様で溢れて、見飽きることはありません。
周りの茎同士が前後で重ならない見かけ上のアイポイントを探し出す必要がありますが、自然が作り出した宝物を見つけるのだと思えば全く苦になりません。
ただし、風がすこしでもあると駄目なんですね。
水面が鏡のように磨かれないと綺麗な影が現れないのです。
一度それをやってみれば分かると思うよ。水面にゆらぎがあると空間とその境目が目立ってくるから。
ファインダーで覗いていると、何処までが“現実”で、どこからが“虚像“なのか、言い換えれば“空間と平面”の区別がつかなくなる。
さらに撮影時に望遠レンズの絞り値を絞り込めば圧縮効果が加わって、“現実と虚構”の圏界を完全に見失うのでありました。
RVP100(ReversalFilm) AI Micro-Nikkor105 f/2.8s NikonF5 14日撮影
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