「そう言えばあのネコヤナギ、どうしちゃったんでしょうね・・」
「母さん、僕のあの麦わら帽子・・」ではないが、思い出した。
考えてみれば、春先パシャリとやっただけで、会いに行ってない。
彼の生き様については“毎年、少しずつ手足がもがれる惨めな奴”で、もともとそこにあったのか、何処から連れてこられたか・などの生い立ちについても調べる術もなく、ましてやその気にもならない。
「いてもいなくてもどうでもいい、あなたはもう空気みたいなだけ」
そこまで存在を否定するわけではないが、忘れてしまっていた・・その君に会いに行ってみたら・・・ん?・・・あれ?・・・あの時の君はどれ?・・・あらら・・しっかりと成長し、バカでかくなっておりました。
全体が大きくなったばかりでなく、“ネコの爪”にいたっては・・“人間の手”そのもの。しかも、見る角度によっては、「俺を見捨てないでくれよ~」と手を差し伸べているようだし、「お前を捕まえてやる~」と、手のひらを開いた格好にも。
別の日に川底を背景に真上から覗いてみると、ネコヤナギの花芽の色が虹色なんですね。魚で喩えるなら婚姻色みたいな。体をくねらせた姿と婚姻色でニジマスと見立てて撮影した。
ところで撮影中はどこにピントを合わせるのか悩みました。
風が止んでピントを合わせる段になって、どうしようと。
使用しているのは105㎜のマイクロレンズだし、寄りも近いし、ピンを外したところは当然ボケボケになるし、どうするかと・・。
それで、手前、右端、右から2本目の3パターンでピンを合わせた。
現像後のスリーブのチェックでも、どれを切り取るか迷いました。
写真は最初のイメージ通りの“手前の指先”に合わせたカット。
RVP100(FUJIFILM Velvia100) NikonF5 3月26日撮影
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