現像上がりのスリーブを陽に翳してみてもピ~ンとこない。
「なんだ~ぁ これ?・・いつだった・・これ撮ったの?」
視神経を伝わって脳に届いた映像と記憶がうまく重ならない。
?マークを頭に描いたまま家に戻って、ビューアーに拡げても
ウ~ン・・・と唸るばかりで、撮影日誌を開いてようやく合点した。
10月23日早朝の福島潟、霜降のとんぼ・・だった・・・
夜露を凌いでいたはずのとんぼに明け方、無情の雨が降り注ぐ。
天を仰いでも既に上ったはずの太陽のありかさえつかめない中で
葦の葉影やセイタカアワダチソウの花序の中にとんぼを見つけた。
どいつもびしょ濡れで、息を吹きかけてクリッと頭が動くのみ。
待っていても、明るくなる雰囲気は微塵もなく、そのうえ風も出た。
その風にひとたび吹かれ揺れ出すと、終いがないほど揺れ続ける。
撮影を諦めて、少し移動した際に見つけたのがこのミゾソバとんぼ。
こちらは背が低い位置で風の当たりも弱い。
三脚を目一杯下げて、泥水の中に這うようにして撮影を始めましたが
なにせとんでもなく暗い。ダメ元で1段オーバー目に露出をかけてみた。
RVP100 AI Micro-Nikkor105 f/4s NikonF5 三脚使用
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