「紛れもなくユキノシタ。笹藪のその下で辛うじて息をしていた・・・」見つけた最初の年に撮影日誌にそう書いてあった。
2014年だから今から5年前の話しなのですが、それからというもの、それなりに気にはしておりました。
不定期ですが根を這った辺りの笹藪を掻き分けては覗き見をしたりして。
でも全く撮影できませんでした。
なにせ、笹藪の中で俄然に暗い。
花自体も1㎝にも満たない。
それに開花する時期が分からない。
ですから、あの薄緑色の下地に白の独特な模様の葉っぱの隙間から花茎がヒョロ~と伸びてきて、それに花がポツポツと点火していくまでは相当長い間隔があることを知った年はちょっとは撮影する下地が出来たかなと。
ただ、それが僕の悪い癖で「今頃咲いてるかも」と軽くみてしまった。
どうせ暗くて撮れっこない・・そんなネガティブな気持ちも作用していたんだと思います。
ところが今年は五月下旬に付近一帯、道端の下草刈りが行われた。撮る気も無かったのに焦りました。なくなるんじゃないかって。
それで頻繁に通い詰めてみた。
写真は6月1日の午後。仕事を終え、此処をめがけてやって来た。
薄暗い中でも頭上高く老桜の間葉から陽が漏れて、それが笹藪を明るく包み込んでくる時間なんですね。
しゃがんでじっとして少しでも明るくなる頃合いにシャッターを切る。それでもレンズの絞り2.8、シャッタースピード1/30秒。
撮影後、このユキノシタや薄暗い地面に点在する彼らに手を合わせました。
ピントを花びらに合わせている最中、花びらの可憐な模様にハッとしました。無性に可愛らしく思えてきたのです。
来年もまた会えますように、そんな気持ちになりました。
RVP100 Ai-Micro Nikkor 105 f/2.8s NikonF3 阿賀野市 1日撮影
旬の野菜
トマトが俄然旨くなってきた。キュウリも!
[ad#co-1]
この記事へのコメントはありません。