暗く沈んだ朽ち葉を闇夜とみるなら、赤朽ち葉はともしびか。
舞い落ちた葉が闇夜を照らす赤いロウソクの灯火に見えてきたのは、木々から剥がれてもなお生へのこだわりがあるからなのでしょう。
晩秋の夜明け、雨が止んだ林の中は植物たちや土のにおいに溢れていて、その場にいるだけで、体の汚れが清められていくのが分かるのです。
陽が射してきて、さらにその奧へと足を踏み入れるとより静寂な世界。
風が吹いて林がゆらっと揺れ動き、雨粒がパラパラ滴り落ちてきても、落ち葉が幾重にも堆積した大地は吸水マットのように受け止めています。
そのたびごとに、土に還ろうとしている老い葉でさえ潤い輝くのです。
あの様は傍らで観ていて、いいもんです。
帰り際、駐車場の周りに落ちている空き缶拾いをやりました。20分程度でしたが、レジ袋で2個ほど回収してきました。
家では食っては寝ての繰り返しで、冷蔵庫開けてはビールに手。
そんな男でさえ、豊かな気持ちになったひとときでありました。
RVP100 AI Micro-Nikkor 105 f/4s NikonF5
11月3日早朝撮影 旧豊浦町にて
*写真は赤朽ち葉が画面の底辺に対し直立して見える位置から
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