かすかながらも小鳥のさえずりを耳にし、穏やかな水面を眺めていると自分が目にしている風景が別の次元であるかのような錯覚に陥っていく。
冬の寒さや冷たさをある意味享受した心と体は簡単にはその季節から抜け出せない。見慣れた風景なのにどことなくちぐはぐな感じを抱いてしまうはそのせいだ。
春はいつもそう。
気が付かないうちに足元にあって、気が付いたころにはその香りは大気中に充満し、霞となって漂っているのだ。
それで急に焦ってしまう。
あと何回春を感じるのだろうと思うと、感覚を研ぎ澄ませていなかった自分がひどくみすぼらしい。
春は常に反省から始まる。
RVP100 Ai-Micro Nikkor 55 f/2.8s NikonF3 2月下旬撮影 福島潟
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