泥海に倒れかからんとする朽ち葉の隙間で季節外れの蓮の花が開いた。
蓮畑はかつての賑わいは微塵もなく、地中から滲み出た油がギロッと鈍く浮かぶ小径に人影は有ろうはずもない。
過ぎゆく夏を惜しむかのように咲いた花はもはや生気も無く・・そう哀れに感じて近づいてみたら・・意外にも健気に生きてるんだなぁ・・。
自分の吐息や所作で朝露がこぼれ落ちないようにレンズを寄せては角度を変えてみる・・そんなことしている間にも花びらが開いていくんですね。
写真で言うなら一番上の花びらが少しずつ左へずっていくのです。
露玉がまったく無いラインがあるのが判るかな。そこまで覆い被さっていた。
こいつ生きている・・そう感じましたね。
慈悲の思いを寄せる・・そんな事、ちゃんちゃらおかしいですね。
朝露は言うなれば、ほとばしる汗みたいなもんでしょうか。
RVP100 AI Micro-Nikkor 55 f/2.8s NikonF5 福島潟 9月10日撮影
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