「俺の彼女に 手 出すんじゃねぇ~、邪魔!」と、厳つい顔して顎を持ち上げ威嚇してきたこの御方、この夏よくお見受けするノコギリクワガタでございます。
当方はそんな気持ちは微塵もありませんが、彼にとっては男同士ということで私にメラメラと闘争心を燃やしているのでしょう。
私もそのへんの気持ちは分からんでもないので、少し身を引いて、ちょっとだけ覗き見をすることに致しました。
それで気づいたのですが、ちょっかい出しているのは私だけではないのですね。
オスの腹部に隠れているメスさんは勇敢なオスのおかげでチュウチュウ樹液を嗜んでいるのですが、その樹液を狙って、いろんな方々が入れ替わりお出ましするのです。
幹の周りでは訳の分からない蛾がこれまた赤い襦袢をチラつかせながら上下左右に飛び交っていて、その様は一瞬、妖艶ささえ匂わせる風でもあるのに、一旦樹肌にとまるやいなや、たちまちにして地味な姿に変貌し、周りに溶け込んでしまうのです。
そんなところへジャノメチョウの仲間であるコジャノメやら、なんだろうあれは・・ヒカゲチョウの仲間?・・そんなものが乱入してくるのですね。
これじゃあノコギリクワガタにしてみればさぞかし翅音で迷惑しているのだろう・・なんて同情してしまいたくなるのです。
この日はどういうわけか知りませんが、出会うクワガタみんなカップルを形成していました。メスの上にオスが乗っかっている状態です。
この写真の樹木の真裏にももう一対のクワガタがおりましたが、光量が足りず、此方にモデルをお願いしたわけでございます。(裏側の方は翌日もそこにいた)。
アッ、断っておきますが、身振り手振りなどの指示は一切しておりません。
しばらく様子をうかがっていると、オスは体勢を変えてメスと同じ方向に頭を揃え・・さあ・・どうする・・そのまま動かなくなりました。
*「赤い襦袢を・・」の蛾は調べたところ「オニベニシタバ」と分かりました。そのへんで飛び交ってるのですぐ目に付きますよ。名前、覚えるの容易でないけど。
RVP100 AI Micro-Nikkor105 f/4s(f5.6、1/30) NikonF5 胎内市 8月15日撮影
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