「なんだ、大したことないんだな」・・周りに聞こえる声に振り向いた。
上沼橋の欄干に立って、鳥屋野潟を臨んでいた独りの男がそう言うなり踵を返すと、路上に止めてあったエンジンかけっぱなしの車に乗り込んだ。
運転席からふてくされた顔して此方を見ているので、何か私に用事でもあるのかとその男の顔に視線を注入しながら近づきかけたら、顔色変えて急発進した。
大体、あんなことを平気で吐き捨てる人間は偽者が多い。
そうだとしても、あの男が言うようにこの日も「大したことない」朝だった。けれど、此方は少しの望みを持って、粋な朝焼けを待っているんだな。
目の前の朝焼け・・なんだか気の毒そう。そう思って1枚だけ撮影した。
あの男はゴミだな・・
でも、考えてみれば、あれは俺に向かって吐いた言葉だったのかな・・。そうだとしたら、そのうち、「あっ」と言うような鳥屋野を撮ってやるもんね!
・・・なかなか撮れません・・その「あっ」は(本音です)
RVP100 AI-Nikkor 35 f/2s(5.6、1/8秒) NikonF5 7月22日撮影
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