撮影の実際
穏やかな水面に朝焼けが映えて、魅せられてしまいました。
目を凝らさないと気づかないほど暗い水際も次第に白み、そこには朝焼けが染み入るように拡がっていくのが見えました。
その様はゆっくり、やんわりと“触手”を伸ばしているようにも見えるのです。
頭上の雲は暗いまま。その雲がポツリポツリと浮かんでは水面に映り込んで、“触手”は雲のないところを探しながら伸びて拡がっていきます。
拡がりながらより濃さを増していくのですが、時折、風が吹いて、絵をぶらす。
頭上から柔らかな風が降りてきて、水の表面に触れるたびに、微かに波立ちます。それはシワを重ねたようでもありますが、すぐになで山になり、消えてなくなります。
そうこうしているうちに、オオヨシキリの声が幾分ハリを帯びてきました。発声練習を終えて、「さて、今日もがなり立てますか!」といった具合でしょうか。
写真はちょうどその頃の時間帯(午前4時20分頃)に撮影しています。
RVP100 Ai-Nikkor 180 f/2.8s NikonF5 5月4日撮影 鳥屋野潟
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Ai-Nikkor 180 f/2.8s EDにはコテンパンにやられたなぁ
ここから先はマニアなお話しだよ
前群1枚目に特殊低分散レンズ(ED Lens)が組み込まれている。望遠レンズに有りがちな色の滲みを抑える・・と聞いているが、目に見えて納得した事は一度もない。
このレンズは1980年代に生まれ、私が社会人2,3年目の頃に製造中止の噂が広まった時期があった。当時、私も慌てて探し求めた一人なのです。
結局、新品が手に入らず中古品を見つけ、買ってしまったあとでカビ発見。銀座のニコンサービスセンターに持ち込んで修理して貰ったんだな。
その修理品が戻ってきたところで新品が手に入る。それは買い取りへ。
一方、製造中止の噂はカメラ雑誌がこぞって取り上げ、潜在ユーザーの掘り起こしに繋がったのか、製造は継続されることになった(真相はわからんなぁ)。
その後、流行りだした80-200 f/2.8s ズームレンズに目移りし180ミリレンズを売却。でも、やっぱりあの所有欲が忘れられず、またも新品購入。
レンズ沼の恐ろしさにドップリ浸かってしまう魔のレンズでもありました。
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