傑作は突然に・霧の中へ

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断っておくが、僕は単純である。

この写真は傑作だと自負する。理由は撮影後にこの画像(RAW)を二人に見せると、女性が「わぁ~素敵ですね」と言葉を発したからだ。俺は単純だ。良ければ良いのだ。

今朝、福島潟は霧に包まれた。どんどん濃くなって辺りは乳白色。濡れたガーゼのような壁を抜けて水鳥達のざわめきが増してくる頃だった。写真の二人が小路を歩いて来るのが見えた。

あぁ・・いいなぁ~・・いい絵が撮れそう

躊躇せずに声をかけた。

「霧の中に吸い込まれるような後ろ姿を撮りたいんです」「お願いします」

この場面を逃したら悔いが残る・・気持ちを込めて懇願する。

「えっ・・いいですけど」「はい はい」二人同時に返事してくれた。

それで金魚の糞みたいに二人のあとを追いながら2カット撮る。

もしかすると、白黒写真ということだけがイイのかもしれないけど、最初に断りを入れたように俺は単純だ。この写真自体が傑作である・・と解釈するようにした。

二人は前日にキャンプイン。夜も霧が出たとか。

二言三言話して、別れ際に「SNSで挙げてもいいですか」と聞くと、やはり二人同時に「構いませんよ どうぞ」と。人間こうじゃなくっちゃ。アタイは嬉しくなったのでした。

ナイスガイのお二人でした。

記事とは関係のない現像失敗のコト

この日、未明にモノクロフィルムの現像に失敗した。

ダークバック内でフィルムをリールに巻き付ける際にフィルムの先端がリールの挿入ガイドを突いてしまった。圧の違和感を覚えたにも関わらず巻取りを続行してしまった。

フィルムは進むべきガイドレールから外れ既に巻取りの終えた溝に入り込んで二重三重と巻かれてしまった。どうりでテンションが高まっていくわけだ。

もうどうしょうもない。

フィルムをモジャモジャ手に絡めてダークバックから引き抜いた。

リールは二つのパーツを合体させる。両手に持って左右のリールを上下にカチャカチャ動かすとフィルムが吸い込まれていくタイプ。リールを左右両方から押した。リールの幅が狭まる。フィルムは窮屈になって凸になる。その凸がフィルムガイド入り口に干渉し、進むべきレールから外れてしまったのだ。

リールを左右離すように持つ。リールの幅が広がりフィルムの凸は消えた。ガイドの入り口に干渉しないことがわかった。次回からはこのことを忘れずに実行しよう。

福島潟で晩秋トンボと睨めっこ

霧の中の不安定な木

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