青山稲荷は俗称で、御幣稲荷神社が正式な名称と聞く。
ひょろ長い参道のとっつきでカメラをいじっていたら、近所に住んでいるのだろう年配のご婦人が僕に軽く会釈し,脇をすり抜けると、拝殿へと歩を進めていく。
参拝するのだろうと後姿を見守っているワタシ。
神様の行き来する参道中央を意識して避け進んでいく御婦人。
女房の母方がこの一帯でスイカを作ってたが、今では面影一つない。道路は拡幅され、畑地には大きなマンションやらショッピングセンターが建った。
女房は子供のころ、夏のスイカもぎをことのほか楽しみにしてた。
もぎたてのスイカは瑞々しく甘いという。
手伝うのは建前であって、彼女はひたすら食した。文字通りゴロゴロ転がっているから、スイカの一番中心部、甘みが乗っている部分だけ食べては、別のスイカに手を伸ばしていたらしい。
結婚してから彼女がスイカ馬鹿であるのをほどなくして知った。
台所にまだ十分食べ応えのあるスイカが転がっていて、「なぜ冷蔵庫に入れない?」と咎めたら「食べ終えた」と返ってきたのには卒倒しそうになった。
彼女はスイカの中心部を二口三口食べるだけ。他は捨ててしまう。
大人になっても変わらない。
28日午後撮影
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