鳥居の左に鎮座するコンコン様は顔つきがきつい。人を遠ざけるというか覗き込む人の内面を抉るというか、とにかく近寄りがたいオーラを放っていて、久しぶりに訪れたこの日もそうだった。
「近づきがたい」それは、心に良からぬ事が宿ってるからかもしれない。
「良からぬ事が宿ってる・・・」
五臓六腑に染み込んでしまった邪悪な精神だろうか。
そう言えば、撮影後に神社脇の小径を歩いていてこんなことがあった。
主婦が道端で立ち止まって何かに向かって手を合わせていた。なにかは私の位置からは草木で分からない。僕はそのまま進む。主婦は頭をあげると、此方に向かって歩き出した。
すれ違う。
主婦、じっと俺を見てるんだよな。尋常でない眼差しで。
俺はそのこと判ったけどそのまま進む。
でも「凝視」が気になって振り返った。
そしたら主婦は立ち止まっててこっち見てたんだ。
俺が振り返ったもんだから、主婦は俺を見るのをすぐ止めて歩き出していく。俺も前に向いて歩き出す。でも気になってまた振り返る。主婦はやっぱコッチ見てるんだ。
それを4回ほどくりかえしたんだ。
主婦は何か伝えたい表情で俺を見てるんだよ。
そのうち主婦がお参りしてた地点にやって来た。
祠があった。そこにもコンコン様が。
アッ!と感じましたわ。
主婦には俺に「良からぬ事が宿ってる」のが見えたのだろうか?
10日撮影・新潟市内野
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