『山の下みなとタワー』。信濃川直下を横断するトンネルの排気塔。
隣りに遊園地があって、娘が小さい頃はよく連れて遊びに来ていたが、その遊園地から沸き上がる子供達の大なり小なり凹凸ある歓喜に比べ水平、垂直、直線的なタワーの存在が妙にミスマッチで、「なんだかなぁ~」と感じていた。
それと雨が降っている時なんかは、遊園地に人影がないのに、タワー周辺の駐車場だけはそれなりに車が止まっている。
「不思議だなぁ~」
何気に建物を眺めていると、ジョギング姿の人たちが地下から姿を現す。アリさんみたいに。
これも可笑しなもので「一体このタワーには何があるんだ?」と。
この事は後日、「地下3階に対岸まで行ける歩行者専用通路への出入り口があって、ランニングコースとして利用している」と会社の同僚から聞いた。
ともあれ今回は近くの公民館で開催された『合同かるた練習会』に娘を送り届け、お呼び出ない私は此所にきて、写真を撮ることにしたのだった。
空がどこまでも青いから。風は冷たかったけど。
残念ながらメインの大階段は封鎖されて、人っ子1人居ない!誰かが最上段から転げ落ちて怪我でもしたのだろうか。それとも老朽化?写真は階段下部に設置されているゲートをフレームから外して撮っている。
ハプニング
小さな女の子が私のそばに居る。たぶん撮影に興味を持ち近づいて来たのだろうと。でも、ずっと、ず~っと私から付かず離れず状態なんだ。
それで、「どうした?お母さんは?」と声を掛けたら・・
「・・・おかあさん、家にいる・・お兄ちゃんは動物のワッペンのついた服着ていて、お爺ちゃんは灰色の服・・」
(・・はぁ?・・もしかして迷子?・・SOSの発信?・・)
こちらは心臓バクバク・・でも顔はニンマリしながら、
「そっかっ~・・じゃあ、お兄ちゃんとお爺ちゃん、一緒に探そうか」
そう言ったらね、その子、ものすごくお辞儀するんだ。
よほど困ってたんだなぁ~と思うと写真どころでなくなった。
それから上下黒のジャージに丸坊主の私とおよそ似つかわしくない可愛い女の子とのドタバタ騒ぎが即刻スタートしたのでありました。
*『タワー』と言ってもテッペンが尖っている訳でない。地上高42,7メートルだよ。露出をアンダー目にしたポジを使用しています。
RVP100 AI-Nikkor 24 f/2.8s NikonF3 新潟市東区 4月28日撮影
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完全に不審者だなー。おじいちゃんとお兄ちゃんは見つかりましたか?
あっ、どうも。
社会福祉協議会のボランティアの方も加わって、およそ30分後に見つかりました。
もっとも、その子を連れて探している私を「不審者」だと通報した人がいたのですね。
「たぶん、俺の事、疑っているだろうな、周りのみんな」と思ったので「お爺ちゃん、お兄ちゃんを探してま~す!」と声高らかに叫びながら探してたんですけど。
社協の方がタイミング良く現れたんで「もしや・・通報あった?」と聞いたら、「ウン」と苦笑してました。