この木の近くに墓地がある。畑もあるけど、お墓の存在は大きい。
それで一人で勝手に『墓守りの木』と呼んでいる。
夏の間は葉を付けて風景の中に溶け込んで、さほど気になる相手ではなかったが、丸裸になって風雪に耐え忍ぶ姿に墓を冷たく寒い冬から守らねばならない使命感みたいなものが滲み出ているようで足を止めた。
もっとも僕自身がそんな心境であって、神の加護でも求めていたのかも知れません。
背後に重なる山々が降りしきる雪のすだれに隠れだすと、『墓守りの木』からはおぼろげながらもその孤独さが物言うでもなく静かに漂ってくるのです。
なんの木だろう。
桐かな、梅かな、それとも桜?
春に花を付けていたはずだが、それが吊り鐘状の紫花だったか、白く可憐な細かな花だったのか思い出せない。
ただ『墓守りの木』であるのなら、眠る先祖様も土の中から仰ぎ見て、愛でる対象のものであるはずだろうに。
背景の藪の背の低い位置にその木を配して撮ってみた。
次回はスピードライトを併用してやってみようか。『ガイドナンバーと距離』・・あの関係、すぐに忘れてしまうから、どこかに記しておかないと。
RVP100 Ai-Nikkor 180 f/2.8s ED NikonF5 胎内市宮久にて 12月中旬撮影
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