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朝のうちは雲が低く垂れ込め、日の出は見ることが出来なかった。急きょ、北区の新潟海岸へ向かう。車から降りると、風が冷たく感じた。海へ出ると真っ新な砂浜が広がっていた。まだ訪れる人がいない。
雲が掃き清められていく。遙かな海上に薄雲。風若干あり。
晴れてくるな・・・オレにも判る。
すっかり冬支度を終えた茶屋を撮ろうと畦地を歩いていたら、猫がその茶屋に吸い込まれていくところだった。「ニヤアォ～・・」と声を上げた。気がつかない。さらに大きな声を出すと.立ち止まり此方を見てる。ボクは手を振ってみせ、向こうへ一歩踏み出す。途端に足早になってその小屋の中へ。
足跡の無いバージン砂浜は綺麗だ。
人がやってくる前に､めぼしい被写体を探し始める。
