Ai-Nikkor35f2s Nikon F3(2020・12月撮影)
ACROS100Ⅱの自家現像は当初は悉く失敗してる。ダークバック内でのリール巻き失敗を入れると、20本ほどは無駄にした。撮影時に手応えを感じたショットは水の泡と消えた。マニュアルに沿って現像しても、ネガは不鮮明な仕上がり。当時使用していたフィルムスキャナーは読み取りさえしなかった。
現像の都度に失敗。俺の現像のどこが悪いんだろう?
何度も自問し、先達に質問しまくってました。
「定着時間が不足してる」「撹拌が足りない」・・さまざまな意見を参考に次回にトライ。そしてまた撃沈。終いには現像を成功させたくないACROS100Ⅱを呪うようになりました。
光が差す!
悶々としている中、SNSメッセージに「水洗いは重要ですよ」「タンクの中に水を流し込むだけでなく、タンク換水撹拌をやってごらんなさい」「フィルムに付着したステインを取り除くのをイメージして撹拌しなさい 水圧が大事」・・と届いた。これにはハッとなりました。
水圧・・・?
タンクに水を注入⇒水圧を与える感じで撹拌⇒排水
これを繰り返してみた。
すると排水がピンク色に変化している。繰り返すたびに、その色が薄れていく。
「これってステイン(フィルムに付着した余分な銀粒子)?」
気持ちの高ぶりを抑えるのに必死です。
それで、水洗いを終えてネガを干すと、キャァ~ 叫んでしまいました。ヌケの良さに驚きました。念のため業者に現像を依頼していた時のネガを持ってきて比較した。
パーフォレーション部分、コマ間・・ほぼ同じような色。
半年に及ぶACROS100Ⅱとの戦いが、ようやく決着した瞬間でございました。
現像データ:D-76原液 7分20秒 定着2回(それぞれ10分)
画像は本記事に当たって新たにsilverFast9でスキャン