ACROS100Ⅱ Ai-Micro Nikkor 105f/2.8s NikonF3
ドクダミは葉が出て花を付けるまでちょっと時間が掛かる。野花はみんなそうなのだが、なぜかドクダミは僕にとっては唯一、目覚めの遅い花という印象がある。
それは僕の生まれ育った環境によるものだろう。
便所が外にあった頃、夜中其処への庭道、足元を仄かに明るくしてくれた。月明かり、雪明かりには叶わないまでも、確かに周りの闇に比べそこだけ明るかった記憶がある。
裸電球が軒先に吊してあったが、ドクダミの真綿色はなぜか目立っていた。
だからドクダミが葉を付けると花をつけるのが待ち遠しい。便所への庭道が何だか明るくなって怖さが薄れる役目もあったから、早く咲いてくれないか、願っていたのかも知れない。
「いつ頃咲いてくれるんだろう」そんな想いを抱いていたから「葉が出て花を付けるまで時間が掛かる」と考えるようになったのだろうか。
6月中旬撮影 阿賀野市
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