透かしホオズキ・ACROS100Ⅱ、ようやく現像成功!

ACROS100Ⅱ Ai-Micro Nikkor 105f/4 NikonF3

こんな状態のホオズキを『透かしホオズキ』と呼ぶらしい。

いや、「らしい」じゃなく「そうだ」だ。

実家の庭で出来たホオズキ。

仏前にお供えするには規格外と見え、打ち捨てられていた。

葉陰の水溜場は浄化作用が活発なのか、しばらく見ないうちに中の果肉はそのままなのに外皮は溶けて、葉脈だけさながら血管のような装いに変わっていた。

見方を変えればかつてホオズキであったとするその構造体が露わになったということか。

僕は家に戻る度、庭に落ちているホオズキを拾い集め、葉や枝が付いていれば軒先の雨の当たらない庇内に吊るし乾燥させ、袋状のホオズキだけならば小屋の中に運び入れていた。

写真の習作・・マクロ撮影の練習に最適なんだね。

「血管」のどの辺りまでピントがきていて、どの辺からボケるのか。

ブレたなら「血管」が素直に教えてくれるし。

スローシャッターの何処まで許容できるかとか。

レンズの絞り値の見た目上の限界は・・とか。

・・そんなことを目盛りながら、シャッターを切っている。

定着前後の「水洗」がカギ!

自家現像でいきなりノックダウンを食らったのがこのフィルム。

「自家現像は思っているほど難しくありません」

間違いだな、このフレーズ。

「自家現像はそう簡単にはいかないよ」でしょ、少なくとも私には。

SNS上で知り合った方々からの助言をメモして持っている知識を少しずつ肉厚なものにしたはずが失敗の繰り返しで、そのたびに「なんでなんだ~」と小さく叫んでいましたね。

(真夜中なんで大声を出せない)

問題部分が定着液に行き着き、そこからすったもんだして、定着時間になって、さぁ、ここからがなかなか進まない・・・(レシピどおりなのに、どうしたんだよっ・・となる)。

使用水か・・一度煮沸した水道水に変更した。

残るはなんだ?

現像液?

T-MAXデベロッパーからD76に変更した。

・・現像にトライ・・変わり映えナシ。

KodakのT-MAX100がそれなりに上手くいくのにどうしたアクロス100Ⅱ!

何度も何度も皆さん方の助言をたどり熟考する。

二浴定着・・変わり映えナシ(ちょっとは良くなった程度ですがフィルムのベースはかなり濃いグレーのままで、当然フィルムスキャナーは読み込まない)。

定着時、タンクの蓋を開けて進行具合を確認する。

時間を長くしてもある程度のラインまで来ると、「ベースの色が薄くなってきたぞ」という目に見えての変化が分かり辛くなり判定に苦慮し、不安にさえなってくる。

そんな時、「水洗は重要ですよ」のコメントを思いだした。

「ヌケが悪いのは増感色素が残っているから 増感色素は水洗で抜けます・・」

もう一度、水洗いを見直してみた。

単に蛇口から水道水を流していただけのような。

本来の「水洗い」が全く出来ていないんじゃないかなって。

・・川で染めた布を流れに浸し、水洗している女性達の姿を想い出す・・

それで今回から定着後にタンクに水を注ぎ蓋をして倒立攪拌をおこなう。

10回程度攪拌し、排水し、また水道水を注ぎ攪拌・・。

何度も何度も繰り返してみた。

タンクをクルクル回すと中でリールが回転しているのが分かる・・それもした。

そして水道の蛇口から水をジャ~と注ぎ入れ、手を離すこと20分程。

結果は・・今までのアクロス100Ⅱの仕上がりでは一番良くなった。

風呂場に吊した瞬間に「イケるかも!」と。

ただ、まだまだ水洗作業がいい加減ですね。

丁寧に、確実に・・助言をくださった方々、ありがとうございました。

9月の雨に濡れた曼殊沙華をモノクロで撮影する・Ricoh gr3

もう一度 街角の麒麟・ようやくACROS100Ⅱの現像に成功したぜ!

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