小屋の中、柱に青い木箱が架かっていた。中を覗くと、おそらく数十年も触れた証しのない油まみれの手袋が詰まっていた。手袋はゴム部分に無数のヒビが入り白化していた。よく見ると埃の下に黒く汚れた指紋と覚しき跡があった。なんとなくオイルの臭い。これは視覚効果のせいだろう。
数歩退いて眺めた青い箱は背景の簡素な塗り壁色と見事なまでに調和していた。
青い箱のことを尋ねると図工の時間に作成したか、家にあった廃材を利用したか、そのどちらかだろうとの返事。今になっては、その記憶は曖昧で、そうだとしても波風が立つわけでもない。
女房の実家にて











